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横浜を舞台にしたハイスピード・ミステリー。

　総理の椅子を狙う横浜市長、その野望を潰そうとする闇の勢力、市長の陰謀を追う記者、そして復讐に燃える謎の女。その陰謀と攻防を描いた社会派サスペンスドラマ、『ダブルプレイ』
　２００Ｘ年、沢渡首相の人気はがた落ち、続投は絶望視され、自民党総裁選を間近に控え、誰が次の首相になるのかが焦点となっていた。その最右翼は横浜市長の永浜一郎。政界の話題はもっぱら永浜が噂通り新党を旗揚げし、首相の椅子を奪うかどうかだった。
　そんな折り、外資系の電子メディアの記者である堀田純一は、元日銀幹部で横浜第一中央銀行（通称「ヨコギン」）の顧問である、村井一夫が自殺したという情報を掴む。女性の死体も発見され心中を疑われているという。それから約一ヶ月後、ある写真週刊誌で村井と自殺したといわれる女性の写真を見て堀田は度肝を抜かれる。殺された女性は高校生時代の恋人、泉さやかの母親らしかったからだ。
　堀田は、そのさやかとホンコン出張で２５年ぶりに再会する。さやかは母親と村井の「死」は心中でなく殺されたのだと打ち明ける。事件の背後にはヨコギンという横浜の大手地方銀行と、横浜市長である永浜一郎が絡んでいるという。そしてその真相を記事にして欲しいと堀田に迫る。永浜といえば次期首相を狙う政界の台風の目、もし彼女の言うことが事実なら大スクープだ。
　東京に戻るなり、堀田は彼女の話の裏付けを取るために事件の取材を始める。日銀の広報に村井の住所を強引に聞き出し、村井夫人に接近する。その間、さやかはホンコンを逃れ、横浜のどこかに隠れていた。そして彼女は堀田に常識では到底信じられない「まさか」を明かす。
　堀田はこの事件の中心人物である永浜にインタビューを試みる。永浜はさやかの居場所を教えるなら、情報を提供してもいいと申し出るが、堀田は断る。
　翌日、二人の刑事が堀田のオフィスを訪ねてくる。堀田はさやかの居場所は知らないと白を切るが、二人は刑事に追われる破目に。堀田は情報を聞き出そうと彼女をホテルに缶詰にする。しかし、ある晩、さやかに魔の手が。
　堀田は誰が、なぜ村井を殺害したのか突き止めるが、そのとき堀田の身に危険が迫ってくる。はたして堀田が真実をあばくのか、それとも真犯人が堀田と真実を闇に葬ってしまうのか。ストーリーは信じられないラスト、どんでん返しへと向かう。。。。。。

ホンコンのイスラム寺院。『。。。寺院の手前に一人の女の影が立ちはだかった。。。互いの視線が交差する。。。電車が走り去る。女は消えていた』

日本で初めて競馬が行われた根岸競馬場。（現在の根岸森林公園）メインスタンドと観覧席の一部が今も残る。『。。。車を降りるなり、二人は暗がりへと駆け出し、抱き合い、また舌と舌をからめ合い、根岸の競馬場に忍び込んだ。。。』

根岸競馬場。『。。。俺がぎこちなくためらっていると、さやかが自分からジーパンを脱ぎ、俺のも手伝った。ひんやりとした夜の冷気の中、女のバニラ色の肌は火照り。。。』